カブトムシを無傷で長生きさせる方法(多頭飼育に伴う消耗・短命化の原因と対策)
1.猫とカブトムシ
当初、カブトムシの蛹(サナギ)が羽化したら、広い小動物用ケージでまとめて飼育しようと考えていたのだが・・問題がある。多頭飼育に伴う消耗・短命化だ。 カブトムシの成虫の寿命は約1か月だ。虫好きな猫達のために、わざわざ幼虫から飼育を始めたのだ。カブトムシの成虫になったら、なるべく長く生きていてもらいたい。
2.カブトムシの多頭飼育に伴う消耗・短命化の原因
採集したばかりのカブトムシはどれも元気なのに、飼育ケースの中へ入れると日に日に弱って、意外に早く死んでしまう。「寿命だから」ではない。
自然界のカブトムシは、同じ餌場に集まったオス同士がケンカになっても、弱いオスは深く傷付く前に、他の餌場や隠れ場へ飛んで逃げる。また、メスは1度交尾すれば産卵できるので、オスに必要以上に追われ消耗する前に、他の餌場や隠れ場へ飛んで逃げる。
しかし、飼育ケースの中では他の餌場や隠れ場へ飛んで逃げる事は出来ない。そのため、飼育ケースの中でカブトムシを複数飼育すると、オス同士は必要以上にケンカして深く傷つき、メスはオスに追われて必要以上に消耗してしまうのだ。
3.カブトムシを無傷で長生きさせる方法
そもそも、カブトムシの生育に必要なのは、広い空間ではない。カブトムシは主に夜間に餌や交尾相手を求めて飛ぶ習性があるが、狭い飼育ケースでは飛ぶことをやがて諦める。しかし、広い飼育ケースでは際限なく飛び続け、必要以上に消耗してしまう。
自然界のカブトムシのように生き生きと、無傷で長生きさせるために必要なのは、飼育ケースの大きさではない。オス同士がケンカをして深く傷つかなくてすむ環境であり、メスがオスに追われて必要以上に消耗しなくてすむ環境だ。
ペットショップで販売されているカブトムシはオスとメスが別のケースに入れられているが、それは必要以上に交尾して消耗し、短命になるのを防ぐためだ。また、高価な外国産カブトムシは1匹ごとに小さなケースに入れられているが、それはオス同士がケンカをして傷つき、商品価値が下がるのを防ぐためだ。
カブトムシの蛹(サナギ)が蛹室という小さな個室で1匹ずつ生育するように、カブトムシの成虫も小さな個室で1匹ずつ飼育することが、カブトムシを無傷で長生きさせる方法なのかもしれない。
(当初、カブトムシをまとめて飼育しようと考えていた広い小動物用ケージ)
4.対策
そこで、今回は、広い小動物用ケージでまとめて飼育するのでは止めて、出来るだけ無傷で長生きさせるため、1匹ずつ小さなケースで飼育することにした。
(1) ミニ飼育ケース(100均で購入)
・SSサイズ(幅18cm、奥行き12cm、高さ13cm)
・ベランダから部屋への持ち運びが容易である。
・猫たちの鑑賞用にも向いている。
(2)キッチンペーパー(日用品)
・蓋に挟んでコバエの侵入を防ぐ。
・通気性は人工蛹室で使用しているので確認済である。
・紙なので耐久性は市販の「虫よけシート(不織布又はビニール)」より劣る。
(但し、市販の「虫よけシート」もカブトムシの角で破られる事がある)
・気温の高い昼間は内蓋を開けてもよいが、夜間は必ず内蓋を閉める。
(キッチンペーパーが破られた際に、内蓋で逃げられるのを防ぐ)
(3) 成虫用(針葉樹)マット(ペットショップで購入)
・カブトムシの隠れ場でありトイレでもある。
(日中はマットの中で過ごすので、マットは体全体が隠れる深さまで入れる)
・ヒノキ等の木くずであり、コバエ・ダニの抑制、消臭・抗菌効果がある。
(ヒノキ等の木くずを固めたチップは猫トイレでも使われている)
(4)餌(ゼリー)(ペットショップで購入)
・ゼリーは他の餌(果物)と比べ、傷みにくく、保存がきく。
・広口の浅型タイプのゼリー
(普通タイプだとカブトムシのオスは角が邪魔して食べにくい)
(5)枯葉(広葉樹)(公園で拾う)
・カブトムシが好むクヌギ(どんぐりの木)の枯葉である。
・カブトムシの隠れ場であり転倒防止材でもある。
(6)ペアポット(100均で購入)
・人工蛹室として使用していた植木鉢である。
(役目を終えたので、本来の猫草用植木鉢へ戻す予定)
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