カブトムシの幼虫、さなぎの育て方2018年

虫好きな猫たちのために、ベランダでカブトムシの幼虫を育てる悪戦苦闘の物語

カブトムシと地球温暖化②「気象庁地球温暖化予測のインパクト(季節編)」(今世紀末までに東京・名古屋・大阪・福岡は「温帯最下部のほぼ亜熱帯に属する地域」になる。冬日は消滅し「最寒月(1月)の気温」は「春の3月~4月の平年気温」に置き換わる。夏日は約半年間に及び、そのうち真夏日は約4カ月、熱帯夜は約2カ月を占める。最暖月(8月)は「昆虫の高温障害」が発生する猛暑日が連日続き、日中の最高気温は「昆虫種の致死温度帯」に突入する)

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(曇りの日なら、魚の警戒心が薄れるので、日中でも釣りを楽しむことが出来る)

1.今世紀末までに、「名古屋・大阪・福岡の気温」も、「東京の気温」と同様に南西諸島の「屋久島の平年気温」に置き変わる

前回「カブトムシと地球温暖化①」で述べたように、参考資料1:気象庁地球温暖化予測情報(第2章 気温の将来予測)」によれば、今世紀末までに、「東京の気温」は、南西諸島の「屋久島の平年気温」に置き変わる。

この現象は、東京(北緯35度41.5分)より低緯度の名古屋(北緯35度10.0分)、大阪(北緯34度40.9分)、福岡(北緯33度34.9分)でも同様である。むしろ、東京より緯度が低く平年気温が高いため、この現象は東京よりも早く、顕著に現れる。

例:東京(北緯35度41.5分)「将来気温」 ( ≒屋久島 「平年気温」)
【平均気温(年平均)】    19.7℃  ( ≒ 19.4℃)
【最高気温(年平均)】    24.2±0.6℃( ≒ 22.6℃)
【最低気温(年平均)】    16.0±0.6℃( ≒ 16.3℃)

例:名古屋(北緯35度10.0分)「将来気温」( ≒屋久島 「平年気温」)
【平均気温(年平均)】    20.1℃  ( ≒ 19.4℃)
【最高気温(年平均)】    24.9±0.6℃( ≒ 22.6℃)
【最低気温(年平均)】    16.3±0.6℃( ≒ 16.3℃)

例:大 阪(北緯34度40.9分)「将来気温」( ≒屋久島 「平年気温」)
【平均気温(年平均)】    21.0℃  ( ≒ 19.4℃)
【最高気温(年平均)】    25.2±0.5℃( ≒ 22.6℃)
【最低気温(年平均)】    17.5±0.5℃( ≒ 16.3℃)

例:福 岡(北緯33度34.9分)「将来気温」( ≒屋久島 「平年気温」)
【平均気温(年平均)】    21.1℃  ( ≒ 19.4℃)
【最高気温(年平均)】    25.0±0.5℃( ≒ 22.6℃)
【最低気温(年平均)】    17.8±0.5℃( ≒ 16.3℃)

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(日中の魚の居場所を教えてくれるのは、様々な鳥たちだ。そこを狙う)

2.今世紀末までに東京・名古屋・大阪・福岡は、現在の屋久島のような「温帯最下部のほぼ亜熱帯に属する地域」になる

wikipedia(フリー百科事典)によると、屋久島は「温帯最下部のほぼ亜熱帯に属する地域」である。したがって、今世紀末までに東京・名古屋・大阪・福岡は、「温帯最下部のほぼ亜熱帯に属する地域」になる。

それでは、今世紀末までに東京・名古屋・大阪・福岡の「季節」は具体的にどの程度変わるのか?この4都市の中で最も緯度が高く平年気温が低い都市は東京である。そこで「気象庁地球温暖化予測情報」を基に、今世紀末に予想される東京の「季節」を考察してみよう。

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(浅場の魚の群れはシラサギが、深場の魚の群れはカワウが教えてくれる)

3.気象庁地球温暖化予測:「夏日」は全国的に増加し「冬日」は沖縄・奄美を除いて全国的に減少する

参考資料1:気象庁地球温暖化予測情報(第2章 気温の将来予測)」によれば、「夏日の年間日数は、全国的に有意に増加する」「冬日の年間日数は、沖縄・奄美を除いて全国的に有意に減少する」という。

参考資料1に記載されている「夏日・冬日等年間日数」の「増減日数」をまとめると以下の通りである。

年間:      【夏 日】     【真夏日】     【猛暑日
       (最高気温≧25℃) (最高気温≧30℃) (最高気温≧35℃) 
全国平均    58.2 ± 6.3日増加   48.7 ± 7.0日増加  19.1 ± 5.2日増加 
北日本日本海側 55.2 ± 7.2日増加   32.3 ± 7.5日増加  5.7 ± 3.1日増加
北日本太平洋側 55.6 ± 8.5日増加   29.7 ± 7.5日増加  6.6 ± 3.1日増加
東日本日本海側 59.7 ± 7.3日増加   53.0 ± 7.9日増加  21.4 ± 7.8日増加
東日本太平洋側 62.0 ± 7.2日増加   55.1 ± 8.3日増加  24.0 ± 7.0日増加
西日本日本海側 57.9 ± 6.6日増加   58.6 ± 7.9日増加  26.6 ± 7.4日増加
西日本太平洋側 57.9 ± 6.6日増加   62.5 ± 8.2日増加  29.1 ± 7.4日増加
沖縄・奄美   67.4 ±11.5日増加  87.8 ± 9.1日増加  54.0±12.7日増加

年間:       【冬 日】   【真冬日】     【熱帯夜】 
        (最低気温<0℃)(最高気温<0℃) (最低気温≧25℃)  
全国平均    46.9 ± 6.9日減少   14.3 ± 1.7日減少  40.7 ± 6.7日増加
北日本日本海側 65.4 ± 11.8日減少  37.6 ± 5.5日減少   17.3 ± 6.4日増加 
北日本太平洋側 62.8 ± 11.0日減少  32.3 ± 3.4日減少   18.4 ± 6.7日増加
東日本日本海側 49.4 ± 4.6 日減少   3.8 ± 0.2日減少   51.6 ± 8.3日増加
東日本太平洋側 43.8 ± 7.7 日減少   4.7 ± 0.5 日減少  45.3 ± 8.1日増加
西日本日本海側 32.7 ± 3.6 日減少   1.1 ± 0.1 日減少  57.1 ± 8.0日増加
西日本太平洋側 31.9 ± 4.2 日減少   0.7 ± 0.0日減少   58.7 ± 8.3日増加
沖縄・奄美      -        -                    90.5 ± 9.9日増加

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(「春は部分換羽、秋は完全換羽」を行うシラサギは、秋の姿が一番美しい)

4.東京の「夏日・冬日等の年間日数」の「将来日数」

気象庁の記録によると、平年(1981~2010 年の30年間)における東京の「夏日・冬日等年間日数」の平均は以下の通りである(「平年日数」)。これに上記「東日本太平洋側」(東京を含む)の「夏日・冬日等年間日数」の「増減日数」を加減すると、今世紀末までに予想される東京の「夏日・冬日等年間日数」の「将来日数」を算出できる。

例:東京:年間     「平年日数」 ± 「増減日数」  =「将来日数」

真冬日】(最高気温<0℃)    0.0日  - 4.7 ± 0.5日減少  = 0.0日
【冬 日】(最低気温<0℃)   20.5日 - 43.8 ± 7.7日減少 = 0.0日
【夏 日】(最高気温≧25℃)108.7日 + 62.0 ± 7.2日増加 = 170.7± 7.2日
真夏日】(最高気温≧30℃)  46.4日 + 55.1 ± 8.3日増加 = 101.5± 8.3日
猛暑日】(最高気温≧35℃)    2.4日 + 24.0 ± 7.0日増加 = 26.4± 7.0日
【熱帯夜】(最低気温≧25℃)  11.3日 + 45.3 ± 8.1日増加 = 56.6 ± 8.1日

以上から、今世紀末までに予想される東京の「季節」について以下の事がわかる。

①東京の「季節」から冬日(最低気温<0℃)は消滅する(20.5日⇒0.0日)。

②逆に、夏日(最高気温≧25℃)は約半年間に及ぶ(108.7日⇒170.7± 7.2日)。

真夏日(最高気温≧30℃)は倍増え約4か月間に及ぶ(46.4日⇒101.5± 8.3日)。

猛暑日(最高気温≧35℃)は10倍増え約1か月間に及ぶ(2.4日⇒26.4± 7.0日)。

⑤熱帯夜(最低気温≧25℃)は5倍増え約2か月間に及ぶ(11.3日⇒56.6 ± 8.1日)。

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(羽繕いすることにより、尾羽の付け根の尾脂腺の脂を身体に塗り、水を弾く)

5.気象庁地球温暖化予測:季節ごとの平均気温も年平均気温と同様に上昇

参考資料1:気象庁地球温暖化予測情報(第2章 気温の将来予測)」によれば、「季節ごとの平均気温も年平均気温と同様の傾向を示しているが、各季節とも高緯度地域ほど上昇 が大きく、海氷や積雪の融解による影響が大きい冬の方が夏よりも上昇が大きい」という。
以下は、参考資料1に記載されている「東日本太平洋側」(東京を含む)の「季節ごとの気温上昇幅」をまとめたものである。 

例:東京:季節  【平均気温】  【最高気温】  【最低気温】
         (季節平均)  (季節平均)  (季節平均) 
春(3月~5月) 3.8 ± 0.9℃上昇 3.8 ± 0.9℃上昇 3.9 ± 1.0℃上昇 
夏(6月~8月) 4.1 ± 0.6℃上昇 4.1 ± 0.6℃上昇 4.1 ± 0.6℃上昇
秋(9月~11月) 4.5 ± 0.8℃上昇 4.3 ± 0.7℃上昇 4.8 ± 0.9℃上昇
冬(12月~2月) 4.8 ± 1.0℃上昇 4.8 ± 1.0℃上昇 4.8 ± 1.0℃上昇

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  (手前の浅いタナには、マハゼの群れが見える。浅いため、型は小さい)

 6.東京の「最暖月(8月)・最寒月(1月)」の「将来気温」

気象庁の記録によると、平年(1981~2010 年の30年間)における東京の「最暖月(8月)・最寒月(1月)」の気温は以下の通りである。これに上記「東日本太平洋側」(東京を含む)の「季節ごとの気温上昇幅」を加算すると、今世紀末までに予想される東京の「最暖月(8月)・最寒月(1月)」の「将来気温」を算出できる。

東京:最暖月(8月) 「平年気温」 +「気温上昇幅」 = 「将来気温」
【平均気温(月平均)】  26.4℃ + 4.1 ± 0.6℃  =  30.5± 0.6℃
【最高気温(月平均)】  30.8℃ + 4.1 ± 0.6℃  =  34.9± 0.6℃
【最低気温(月平均)】  23.0℃ + 4.1 ± 0.6℃  =  27.1± 0.6℃

東京:最寒月(1月) 「平年気温」 +「気温上昇幅」 = 「将来気温」
【平均気温(月平均)】  6.1℃  + 4.8 ± 1.0℃  =  10.9±1.0℃
【最高気温(月平均)】  9.6℃  + 4.8 ± 1.0℃  =  14.4±1.0℃
【最低気温(月平均)】  0.9℃  + 4.8 ± 1.0℃  =   5.7±1.0℃

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 (奥の深いタナには、クロダイやキビレの群れが見える。こちらも型は小さい) 

7.今世紀末までに東京の「最寒月(1月)」の気温は「春の3月~4月の平年気温」に置き換わる

東京の「最寒月(1月)」の「将来気温」は、以下の通り、東京の「3月の平年気温」と「4月の平年気温」の間にあることがわかる。

東京       「3月の平年気温」<「1月の将来気温」<「4月の平年気温」
【平均気温(月平均)】  8.7℃   <  10.9±1.0℃      < 13.9℃
【最高気温(月平均)】  13.6℃    < 14.4±1.0℃          < 19.0℃
【最低気温(月平均)】  4.4℃    < 5.7±1.0℃            <  9.4℃

 以上から、今世紀末までに予想される東京の「季節」について以下の事がわかる。

・東京の「最寒月(1月)」の気温は「春の3月~4月の平年気温」に置き換わる(3月の平年気温<最寒月(1月)の将来気温<4月の平年気温)。 

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(道端の鳩の群れを威嚇するシラサギ。同じシラサギとは思えない変身ぶりだ)

8.東京の月ごとの「最高気温(月平均)」の「将来気温」

気象庁の記録によると、平年(1981~2010 年の30年間)における東京の月ごとの「最高気温(月平均)」は以下の通りである。これに上記「東日本太平洋側」(東京を含む)の「季節ごとの気温上昇幅」(【最高気温】)を加算すると、今世紀末までに予想される東京の月ごとの「最高気温(月平均)」の「将来気温」を算出できる。

       「最高気温(月平均)」

東京 「平年気温」+「気温上昇幅」=「将来気温」

1月       9.6℃  + 4.8 ± 1.0℃  = 14.4 ± 1.0℃
2月   10.4℃  + 4.8 ± 1.0℃  = 15.2 ± 1.0℃
3月   13.6℃  + 3.8 ± 0.9℃     = 17.4 ± 0.9℃
4月   19.0℃  + 3.8 ± 0.9℃  = 22.8 ± 0.9℃
5月   22.9℃  + 3.8 ± 0.9℃  = 26.7 ± 0.9℃
6月   25.5℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 29.6 ± 0.6℃
7月   29.2℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 33.3 ± 0.6℃
8月   30.8℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 34.9 ± 0.6℃
9月   26.9℃  + 4.3 ± 0.7℃  = 31.2 ± 0.7℃
10月   21.5℃  + 4.3 ± 0.7℃  = 25.8 ± 0.7℃
11月   16.3℃  + 4.3 ± 0.7℃  = 20.6 ± 0.7℃
12月      11.9℃  + 4.8 ± 1.0℃  = 16.7 ± 1.0℃

以上から、今世紀末までに予想される東京の「季節」について以下の事がわかる。

①夏日(最高気温≧25℃)の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(6月~9月⇒5月~10月)。

真夏日(最高気温≧30℃)の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(7月~8月⇒6月~9月)。

③最暖月(8月)は「昆虫の高温障害」が発生する猛暑日(最高気温≧35℃)が連日続くことになる。 

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(左:元「成虫用ケース」、中央:元「幼虫用ケース」、右:元「人工蛹室」)

 9.東京の月ごとの「最低気温(月平均)」の「将来気温」

気象庁の記録によると、平年(1981~2010 年の30年間)における東京の月ごとの「最低気温(月平均)」は以下の通りである。これに上記「東日本太平洋側」(東京を含む)の「季節ごとの気温上昇幅」(【最低気温】)を加算すると、今世紀末までに予想される東京の月ごとの「最低気温(月平均)」の「将来気温」を算出できる。

     「最低気温(月平均)」

東京 「平年気温」+「気温上昇幅」=「将来気温」

1月      0.9℃      + 4.8 ± 1.0℃  = 5.7 ± 1.0℃
2月   1.7℃    + 4.8 ± 1.0℃  = 6.5 ± 1.0℃
3月   4.4℃    + 3.9 ± 1.0℃     = 8.3 ± 1.0℃
4月   9.4℃    + 3.9 ± 1.0℃  = 13.3 ± 1.0℃
5月   14.0℃  + 3.9 ± 1.0℃  = 17.9 ±1.0℃
6月   18.0℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 22.1± 0.6℃
7月   21.8℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 26.9 ± 0.6℃
8月   23.0℃  + 4.1 ± 0.6℃  = 27.1 ± 0.6℃
9月   19.7℃  + 4.8 ± 0.9℃  = 24.5 ± 0.9℃
10月    14.2℃  +4.8 ± 0.9℃   = 19.0 ± 0.9℃
11月     8.3℃   + 4.8 ± 0.9℃  = 13.1 ± 0.9℃
12月   3.5℃   + 4.8 ± 1.0℃  = 8.3 ± 1.0℃

以上から、今世紀末までに予想される東京の「季節」について以下の事がわかる。

・熱帯夜(最低気温≧25℃)の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(8月⇒7月~9月)  

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 (久しぶりにベランダで撮影。太陽光に勝る照明は無い、といつも思う)

10.東京の「日中の最高気温」の「将来気温」

気象庁の記録によると、平年(1981~2010 年の30年間)における東京の「日中の最高気温」は以下の通りである。これに上記「東日本太平洋側」(東京を含む)の「季節ごとの気温上昇幅」(【最高気温】)を加算すると、今世紀末までに予想される東京の「日中の最高気温」の「将来気温」を算出できる。

東京          「平年気温」 +「気温上昇幅」 = 「将来気温」
【最高気温(30年平均)】  36.0℃  + 4.1 ± 0.6℃  =  40.1± 0.6℃
【最高気温(30年最大)】  39.5℃  + 4.1 ± 0.6℃  =  43.6± 0.6℃
【最高気温(30年最小)】  32.9℃  + 4.1 ± 0.6℃  =  37.0± 0.6℃

以上から、今世紀末までに予想される東京の「季節」について以下の事がわかる。

・「日中の最高気温」は「昆虫種の致死温度帯(≧40℃)」に突入する。 

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 (カブトムシの色や光沢が鮮明なのは太陽光のおかげ。室内照明では難しい)

11.まとめ。

今世紀末までに東京・名古屋・大阪・福岡の気温は、南西諸島の「屋久島の平年気温」に置き変わり、現在の屋久島のような「温帯最下部のほぼ亜熱帯に属する地域」になる。この4都市の中で最も緯度が高く平年気温が低い都市は東京である。そこで「気象庁地球温暖化予測情報」を基に、今世紀末に予想される東京の「季節」を考察すると以下のようになる。

(1)今世紀末に予想される東京の「冬」

①東京の「季節」から冬日(最低気温<0℃)は消滅する(20.5日⇒0.0日)。

②東京の「最寒月(1月)」の気温は「春の3月~4月の平年気温」に置き換わる(3月の平年気温<最寒月(1月)の将来気温<4月の平年気温)。

(2)今世紀末に予想される東京の「夏」

①夏日(最高気温≧25℃)は約半年間に及ぶ(108.7日⇒170.7± 7.2日)。夏日の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(6月~9月⇒5月~10月)

真夏日(最高気温≧30℃)は倍増え約4か月間に及ぶ(46.4日⇒101.5± 8.3日)。真夏日の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(7月~8月⇒6月~9月)。

③熱帯夜(最低気温≧25℃)は5倍増え約2か月間に及ぶ(11.3日⇒56.6 ± 8.1日)。熱帯夜の時期は約1カ月早まり、約1カ月遅くなる(8月⇒7月~9月)。

猛暑日(最高気温≧35℃)は10倍増え約1か月間に及ぶ(2.4日⇒26.4± 7.0日)。最暖月(8月)は「昆虫の高温障害」が発生する猛暑日が連日続くことなる。

⑤「日中の最高気温」は「昆虫種の致死温度帯(≧40℃)」に突入する

 (3)今世紀末に予想される東京の「春と秋」

このように、東京の「季節」から冬日(最低気温<0℃)は消滅し、逆に夏日(最高気温≧25℃)は約半年間に及ぶ(5月~10月)。その結果、残り半年間(11月~4月)が「平年並みの春と秋」になる。夏日が終わる直後(11月)から最寒月(1月)までが「平年並みの秋」となり、最寒月の翌月(2月)から夏日が始まる直前(4月)までが「平年並みの春」となる。 

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(今日(10/26)で羽化後107日目を迎えた2匹目オス(茶)の健康チェック)

 13.”秋のカブトムシ”の防寒対策(その2)

(1)2匹目オス(茶)の様子
2匹目オス(茶)は、今日(10/26)で羽化後107日目を迎えた。したがって、1匹目オス(赤)より12日寿命を延ばしている。但し「毎日の健康診断チェック」では、半分アラートが出ている状態だ。「木にしがみつく力(体力)」も日々衰えている。食事・排泄の量も極端に減ってしまった。とにかく動かない。1匹目オス(赤)のように、いつ生命反応を停止してもおかしくない状態だ。
①夜間は、マットの上に出て活動していること(食事・排泄など)⇒△。
②木にしがみつく力が強いこと(体力)⇒〇。
③日中は、マットの下に潜っていること(休息・太陽光や熱の遮断)⇒×。 

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(久ぶりに、外で”日向ぼっこ”をする”秋のカブトムシ”。炭木が暖炉のようだ)

(2)”秋のカブトムシ”の防寒対策(その2)

先日(10/22)、外の気温が11.6℃まで下がった。コオロギ等の秋の虫たちの鳴き声もすっかり消えてしまった。昆虫一般の最低発育限界温度(10℃)に近づいたので、地上に居る秋の虫たちも、そろそろ活動を停止する時期なのかもしれない。前回述べたように、もしかしたら2匹目オス(茶)が動かないのは、朝方の低温で代謝が下がり、活性が鈍っている可能性もある。

今週から飼育ケースへの冷気侵入を防ぐ目的で段ボール箱の中にアルミ保温シートを入れた。断熱効果が目的なので、飼育ケース内は暖かくならない。そこで、”秋のカブトムシ”の防寒対策(その2)として、段ボール箱の中に”湯たんぽ”を置いてみた。 

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(釣りの時にしか使わない100均のプラスチック製ミニ水筒。これを使う)

猫たち用の「ペット用床ホット」が2つ余っているが、猫の暖房用だから温かすぎる。アルミ保温シートとセットで使うと段ボール内に熱がこもりやすい。飼育ケースが”地球温暖化”のようになったら大変だ。そこで、100均のプラスチック製ミニ水筒にお湯を入れて使ってみた。ところが、段ボール内の温度が5分経過後5℃も上昇してしまった。そこでお湯と水を半分づつ入れてみた。保温性はないが、逆にそれが良いようだ。湯たんぽのように少しずつ熱を放出する。 夜12時セットで朝8時過ぎまで持続する。

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”アルミ保温シート”が「温室効果ガス」だとしたら、この”湯たんぽ”は「太陽熱」の役割を担う。地球の温度(15℃)も「温室効果ガス」と「太陽熱」の絶妙なバランスで成り立っている。どちらが欠けても生物は生存できない。地球の隣の金星(400℃)や火星(-55℃)の姿がそれを教えてくれる。

参考資料1:気象庁地球温暖化予測情報(第2章 気温の将来予測)」

気象庁|地球温暖化予測情報