カブトムシの幼虫、さなぎの育て方2018年

虫好きな猫たちのために、ベランダでカブトムシの幼虫を育てる悪戦苦闘の物語

カブトムシの餌場の秘密③(去年の夏に樹液を出していた木が、翌年は樹液を出さなくなる理由「ボクトウガ等の幼虫が樹木の穴に入り込まない限り、新しい樹皮が生成され樹木の穴が塞がれる」

「去年の夏に樹液を出していたクヌギ等の木を、翌年の夏に見に行ったら、樹液が全く出ていなかった」という事がよくある。それは、何故だろうか? 

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1.去年の夏に樹液を出していた木が、翌年は樹液を出さなくなる理由

(1)まず、「樹木に穴を開ける害虫(カミキリムシやススメバチ)」が、夏に樹木に穴を開けて樹液を流出させる。
(2)樹液の甘い糖分は光合成により作られる。だから、太陽の光が弱まる秋に入ると、「樹液を出す木」であっても、樹液の流出量は徐々に減っていく。
(3)やがて、樹液の流出が止まると、古い樹皮の上に新しい樹皮が生成され、樹木の穴が塞がれる。
(4)しかし、樹木の穴が塞がれる前に、「樹木の穴を広げて樹液を流出させる害虫(ボクトウガの幼虫やコウモリガの幼虫)」が穴に入り込み、樹木の穴を広げて樹液を流出させるようになると、樹木の穴はふさがれず、翌年も樹液の流出は続く。

(5)このように、「去年の夏に樹液を出していた木が、翌年は樹液を出さなくなる理由」は、「ボクトウガ等の幼虫が樹木の穴に入り込まない限り、新しい樹皮が生成され樹木の穴が塞がれるため」だ。

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2.去年の夏に樹液を出していた木が、翌年も樹液を出すか否かを予測出来るか?

それでは、「去年の夏に樹液を出していた木が、翌年も樹液を出すか否か」を予測できるだろうか?このテーマは、「樹木に穴を開けて樹液を流出させる害虫」の働きと、「樹木の新しい樹皮の生成」の働きと、「樹木の穴を広げて樹液を流出させる害虫」の働きが、複雑に絡み合っている起きるテーマだ。従って、「去年の夏に樹液を出していた木が、翌年も樹液を出すか否か」を予測することは非常に困難だろう。

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3.カブトムシやクワガタの餌場(樹液を出す木)は、毎年、刻々と変化するもの

このように、去年の夏に樹液を出していた木が、翌年も樹液を出すとは限らない。それを予測することも非常に困難だ。カブトムシやクワガタの餌場(樹液を出す木)は、毎年、刻々と変化するものなのだ。やはり、カブトムシやクワガタを採集するには、毎年、餌場(樹液を出す木)を事前に調査することが不可欠だ。

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