カブトムシの幼虫、さなぎの育て方2018年

虫好きな猫たちのために、ベランダでカブトムシの幼虫を育てる悪戦苦闘の物語

カブトムシの色の秘密①(カブトムシを天敵から守る保護色、自然界の餌場の色がカブトムシの色を決定付ける)

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(1匹目オス:頭部が黒く、胸部が赤い。自然界の餌場の色に合わせた結果だ)

1.カブトムシの色は「黒色」以外に「茶色」「赤色」があるのはなぜか?

今回羽化した4匹のカブトムシの色は様々だ。

(1)「赤色のカブトムシ」は1匹(オス)
(2)「茶色のカブトムシ」は2匹(オス・メス)
(3)「黒色のカブトムシ」は1匹(オス)

カブトムシの色と言えば「黒色のカブトムシ」が数も多く一般的だ。しかし、カブトムシの色は「黒色」だけではない。「茶色のカブトムシ」や「赤色のカブトムシ」が居るのはなぜだろう。

2.カブトムシを天敵から守る保護色(自然界の餌場の色)

カブトムシは、カラス等の天敵から身を守るために、夜間に活動する「夜行性の昆虫」だ。夕方、周囲が暗くなると地上に出て木の上の餌場で活動し、明け方、周囲が明るくなると地中に身を隠す。しかし、夜間、他のカブトムシとケンカして餌場を追い出されたカブトムシは、明け方、周囲が明るくなっても、餌を食べ続ける。カラス等の天敵が見逃すわけがない。そこで、カラス等の天敵から身を守るために、カブトムシの色は、なるべく餌場と似た色の方が良いはずだ(保護色)。

3.自然界の餌場の色(黒色・茶色・赤色)がカブトムシの色を決定付ける

では、実際の餌場はどんな色だろうか?例えば、カブトムシが大好きなクヌギの木の色は茶色だ。しかし、同じ木でもカブトムシの餌場がある場所だけ様子が違うのだ。木の皮がめくれ、樹液が出ているために木の色が変色しているのだ。茶色ではなく、黒色や赤色に近いのがカブトムシの餌場の色なのだ。

このように、カブトムシの保護色は、天敵から身を守るために、カブトムシの餌場の色(黒・茶・赤)と同じ色であることが必要だ。数億年の間、この経験則がカブトムシの祖先から子孫へ遺伝情報となって伝えられたと考えられる。だから、カブトムシには、「黒色のカブトムシ」の他に、「茶色のカブトムシ」や「赤色のカブトムシ」が存在するのだ。

(注)以下の4枚の写真は、4匹のカブトムシの「色の違い」を比較するため、同一場所・同一時刻に自然光の下で撮影(撮影日:2018/07/27、場所:ベランダ)

(1)1匹目オス:サイズ(小)、色(赤)、蛹化6/20、羽化7/6、後食7/14

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(2)2匹目オス:サイズ(中)、色(茶)、蛹化6/27、羽化7/11、後食7/18

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(3)3匹目オス:サイズ(大)、色(黒)、蛹化6/30、羽化7/12、後食7/20

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(4)4匹目メス:サイズ(小)、色(茶)、蛹化6/27、羽化7/12、後食7/21

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